1960年の日米安全保障条約に反対する安保闘争から60年。同年6月15日に全学連と警察隊の衝突で大学生の樺美智子さんが死亡し、国会周辺を大規模なデモが取り囲んだ。戦後75年を迎える日本は今、コロナ禍を転機に大きな曲がり角にある。60年代の日本は高度成長を遂げたが、その国家形態はいびつなままだ。55年後の2015年9月、安倍政権が強引に推し進めてきた、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法が参院で可決、成立し、「戦争のできる国」へと突き進んだ。国会前には多くの市民が集まり、「憲法違反、採決撤回」と怒りのコールが繰り返された。