<衆院選2024>石破首相、野田代表を待ち構える課題 与野党とも厳しく問われる 自公過半数割れで政界再編の観測も 1930年代と酷似の時代の雰囲気

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 石破茂首相は就任からわずか8日で衆院を解散、総選挙が始まったと思ったら、もう中盤戦の予想が出た。激しく舞台が変わるこういう時こそ、八方気を配って監視を怠らないようにすることが大事だ。ここまで書き出したところで、自民党本部に火炎瓶が投げ込まれたというニュースが飛び込んだ。「高橋是清と2・26事件」を読んでいたので、今は1930年代当時と政治、経済環境などすべて違うが、時代の雰囲気は酷似していると思われた。

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<袴田さん再審無罪から考える>もし死刑が執行されていたら取り返しがつかないことに 再審法改正は喫緊の課題 死刑廃止論議の活発化を 裁判員裁判の死刑判断も多数決でいいのか見直すべき  袴田さんを〃犯人視〃した検事総長談話にも問題 

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  1966年に静岡県のみそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして、強盗殺人罪などで死刑が確定していた袴田巌さん(88)を再審無罪とした静岡地裁の判決が10月9日、検察側の控訴断念(上訴権放棄)により確定した。再審により確定死刑囚が死刑台から生還したのは袴田さんで戦後5件目である。92年に福岡県で女児2人が殺害された「飯塚事件」など、えん罪の可能性があるにもかかわらず、すでに死刑が執行されてしまった事件もある。

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<ガザの戦闘から1年>ネタニヤフ・イスラエル首相の「大宗教戦争」 「人道主義」と「教義」の谷間で非戦闘員の犠牲続出 「大イスラエル主義」対「パレスチナの大義」 パレスチナ全土をイスラエル領とする既成事実つくりの野望ちらつく

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 パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まってから2024年10月7日で1年が過ぎた。「天井なき牢獄」と言われたガザは、イスラエルの攻撃で瓦礫の山と化し、ガザ保健当局によると、ガザ側死者は1年間で4万1870人となり、少なくとも1万人以上の遺体が埋もれたままだ。ガザ人口の9割に当たる190万人以上が避難生活を続ける。それでもネタニヤフ・イスラエル首相はハマスの掃討戦を継続し、さらにレバノンに侵攻、イラン攻撃もうかがっている。ネタニヤフ氏の戦線拡大から「ハマス殲滅」を足場に周辺地域の反イスラエル勢力に大きな打撃を与え、バイデン米政権および国際社会の合意になっている「2国家共存」を断念させ、パレスチナ全土をイスラエル領とする既成事実つくりの野望がちらついてきた。バイデン米大統領のイスラエルに対する影響力の無力ぶりを浮き上がらせ、米大統領選挙でトランプ前大統領の再選の後押し効果を期待していることも間違いないだろう。

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<2024米大統領選>残り少ない「残票」の争奪戦 ハリス氏は僅差のリード守れるか トランプ氏は根拠なき「個人攻撃」に賭ける

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 米大統領選挙は既に一部の州で郵便投票が始まって、最後の投票日まであと5週間ちょっと。民主党候補のカマラ・ハリス副大統領(59)と共和党候補トランプ前大統領のテレビ討論(10日)は、ハリス氏圧勝との見方が支配的だったが、ハリス氏の僅差のリードをトランプ氏が追うという情勢にほとんど変化は起こっていない。これは両候補とも支持票固めを終えて、まだ投票先を決めかねているのが中間派ないし無党派の票だけになっているためとみられている。残り少ないこの「残票」の奪い合いをどちらが制するのか。予測はしがたいが、9月下旬に入って米主要メディアには、ハリス候補を後押しする状況がいくつか起こっていると伝えられる一方で、トランプ氏には痛手となりそうな記事が少なからず報じられている。

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<自民党総裁選>9候補の論議で浮かび上がる政策争点 主張の開きは政党として強みか弱点か 総選挙でもあらためて問われる課題に

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 自民党総裁選は9月27日の投開票に向けて最終盤に入った。誰が総裁(首相)になるかが最大の焦点だが、候補間の論議で浮かび上がった政策争点も興味深い。同じ党と思えないほど開きがある。それは政党として強みか弱点か。次の総選挙であらためて問われる課題だ。裏金問題、政策活動費、選択的夫婦別姓、解雇規制緩和、マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせるマイナー保険証などの主要争点についての各候補者の主張を見てみるとー。

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