安倍元首相の国葬に抗議の集会 国会前で4千人が参加

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 安倍晋三元首相の国葬に反対する市民団体が8月31日夜、東京・永田町の国会正門前で抗議集会を開き、主催者発表で約4000人が参加した。

                    (Photo by Ken Shindo)

 参加者らは、「アベ国葬反対」「死んでも税金無駄遣い」などと書かれたたれ幕やワッペンを手に、「国葬を民主主義の葬式にするな」「国葬でムダな税金を使うな」「警備費を明らかにしろ」などと声を上げた。横断幕の中には英語で「国葬反対」と書かれたものもあり、国際社会にも訴えていた。

 周辺には大勢の警察官が配置されたが、従来は国会前での混乱を避ける口実で、過剰警備を行ってきた警視庁機動隊もデモ参加者との距離を置き、じっと静観するだけだった。安倍元首相の銃撃死を防げず、奈良県警本部長が辞任。頼りになる元首相がいなくなった中村格警察庁長官も引責辞任したことがこの日の警備態勢に影響したのだろう。

                        (Photo by Ken Shindo)

 これより前に岸田文雄首相は記者会見し、「早急に国会の場で私自身が出席し、テレビ入りで、国民に見える形で国葬儀に関する質疑にお答えする場を設けるよう、幹事長以下に指示を行いました。野党の皆様にも御協力いただきたいと思っています。詳細は後ほど記者会見の場を設けておりますので、その場で加えて説明させていただきたいと思います」と述べた。

さらに「国葬反対の集会が開かれる中で、国葬を見直す考えがないか」との質問には「国民の理解を得ながら国葬を行いたい」と述べ、あくまで予定通り実施する考えを示した。