「緊急事態宣言解除」公園や商店などに多くの人出 マスク外さず繰り出す 「日常」が戻りつつあるのか

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 緊急事態宣言が25日、全面的に解除された。解除は1か月半ぶり。東京では、23、24の両日の土・日曜日、商店街や公園などに多くの人が繰り出していた。外出した人のほとんどはマスクをしていた。それでも「日常」が戻りつつあるのだろうか。

 浅草の仲見世には、久しぶりに多くの人出があった。外国人の姿は見られなかったものの、マスクをした人たちが暖かな日差しの下で買い物を楽しんだりしていた。

 東京都墨田区の錦糸公園では、親子連れや男女のカップルらであふれていた。タブレットに夢中になっている3人の子どももいた。緊急事態宣言が解除されるのを見越して、繰り出してきたのだろうか。長期間に及ぶ自宅自粛に疲れをいやしているようだった。

シールドした補助イスにヘルメットを被る子供を乗せて自転車を走らせる男性=5月23日、東京都江東区の清澄白河(Photo by Ken Shindo)

 東京で24日に報告された新たなコロナの感染者14人。直近7日間の新規感染者数の平均は約7・1人で、国が緊急事態宣言解除の目安とする10人程度を下回った。50~90代の9人の死亡も確認され、死者の累計は280人になった。。

 日本のPCR検査は不十分だ。経済開発協力機構(OECD)加盟国の中で、メキシコに次ぎ2番目に検査数が少ないという。国際的に評価の高い韓国や欧米に比べて大幅に少ない。欧米からは日本のPCR検査の少なさに疑問の声が上がっている。安倍首相は、一日2万件のPCR検査を表明したが、依然として実現できていない。抗原検査の導入で検査体制の充実を図るとしているが、抗原検査を導入してもPCR検査は欠かせないのだ。政府のコロナ対策が十分でないにもかかわらず、日本のコロンの感染者が少ないのは、世界からは「日本の謎」とみられている。

 問題は秋にも予想されている第2波の感染拡大の恐れだ。コロナ禍への対応で評価の低い安倍政権は、果たしてコロナ終息に向けた対策を取れるのだろうか。