新日米安全保障条約が1960年6月23日に発効してから60年。60年5月20日、岸内閣の手で改定された安保条約は衆議院本会議で強行採決された。6月15日、全学連と警察隊の衝突で大学生の樺美智子さんが死亡し、国会周辺はデモの渦に囲まれた。
沖縄の嘉手納基地では22日、塩素ガスを含む危険物取扱施設が長時間にわたり燃えた。23日は、太平洋戦争末期の沖縄戦で命を落とした20万人超を悼む「慰霊の日」。最後の激戦地、糸満市摩文仁の平和祈念公園で、沖縄県などが主催する沖縄全戦没者追悼式が営まれた。75年前のこの日、旧日本軍が組織的戦闘を終えたとされる。
一方、6月23日、ボルトン前米大統領補佐官は回顧録を出版し、トランプ政権の内実を明らかにした。NHKによると、ボルトン氏は「2019年7月に日本を訪問し、当時の国家安全保障局長だった谷内正太郎氏と会談した際、現在日本が負担している駐留米軍の経費を大幅に増やし、年間80億ドル(約8500億円)を要求するトランプ大統領の意向を説明した」と暴露した。
80億ドルは、日本側が現在支払っている額の4倍余りで、日本政府はこうした金額が提示されたことをこれまで否定してきた。
ボルトン氏は、トランプ大統領が「日本から年間80億ドル、韓国から50億ドルを得る方法は、すべての米軍を撤退させると脅すことだ」と発言したと書き、米軍の撤退も示唆して交渉するよう指示を受けたとしている。