カブール空港での爆弾テロで170人を超す犠牲者を出したアフガニスタンで、米軍は事件の翌日(27日)、犯行グループのテロ組織「イスラム国」(IS)の同国東部拠点をドローンで攻撃した。一方、全土を制圧したタリバンは暫定政権作りを進めているようだ。
アフガニスタン内戦、タリバンが勝利(3) 首都カブールで初の国際記者会見 カルザイ元大統領とも会談し、支持求める
8月15日にガニ大統領が政権を放り出して国外に逃れた首都カブールに、タリバンの部隊が”無血入城“した。タリバンを恐れた472万人の市民のうち、数千人が国外脱出を求めてカブール空港に詰めかけたが、航空機に乗れた市民はごくわずかだった。
アフガニスタン内戦、タリバンが勝利(2) タリバンはどこで世界を知り、学んだのか かつての政権時代に戻らないのでは
タリバンは、1994年にアフガニスタンに登場してきた、過激なイスラム神学生の武装集団で、同年、南部のカンダハルを占拠、96年に首都カブール、98年9月までにほぼ全土を占拠、硬直したイスラム教遵守を掲げる政権を樹立した。一方、中東でテロ活動を繰り返したサウジアラビア人主体のテロ・グループ「アルカイダ」は中東を追われ、本拠地をタリバンの支配するアフガニスタンに移した。
アフガニスタン内戦、タリバンが勝利(1) 新政権つくりに着手 まずは避難民保護と生活維持
2001年9月、国際テロ組織「アルカイダ」の米国同時多発テロ事件が口火となった米国と同盟国のアフガニスタンのタリバン政権に対する戦争は、20年間を経た2021年8月15日、米軍と同盟国軍の全面撤退がほぼ完了。7月上旬以来、反政府イスラム武装勢力タリバンの攻勢が急拡大する中、政府を率いてきたガニ大統領が国外に脱出した。イスラム武装勢力タリバンは、この日、首都カブールに“無血入城”、全国の主要都市をすべて支配することになった。
「名誉ある撤退」はないー繰り返された米国の失敗 アフガンから撤退で「甘い見通し」たたる 欧州へのレジスタンスの歴史がタリバンに
米国がアフガニスタンから「屈辱的な撤退」を強いられた。その光景は46年前の1975年に同じようにプノンペン、次いでサイゴン(現ホーチミン)と、首都が相次いで制圧されて、混乱のうちにインドシナ半島から撤退した米国の姿と二重写しになっている。