政治とは権力闘争である。ましてや、国のトップを選ぶ自民党総裁選となれば、それは過酷であり、非情である。病気を理由に辞任する安倍晋三政権がまさか、ここまでやるとは思わなかった。菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長が争った自民党総裁選は公職選挙法にのっとった選挙ではない。だからといって政敵をここまでたたきのめすとは。「権力闘争だから仕方がない」という政治ジャーナリストもいるが、そこには、国民はいないのではないか。
✺神々の源流を歩く✺ 第6回「対馬の神社」
記紀に出てくる神社と同名多く 対馬から奈良に移された神々
日韓の古代史に関心を持つ小グループで、対馬を訪ねた。対馬にはなぜ古事記や日本書紀に出てくる神社と同じ名前の神社が多いのか、不思議で何か手がかりがつかみたかった。韓国の歴史書、三国史記には紀元4年に新羅の初代、朴赫居世王が亡くなって、許曽(こそ)を作って祭ったとある。許曽とは神社のこととされるから韓国にも古くは神社があったことになる。
コラム「政治をなで斬り」自民党総裁選は菅氏が独走態勢 野党合流新党は現状打破できるか 巷に渦巻く不満や批判
安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選は、菅義偉官房長官(71)が独走状態に入り、石破茂元幹事長(63)、岸田文雄政調会長(63)を大きく引き離している。菅氏は国会議員支持の割合の8割に迫り、全体、党支持層ともに圧倒的な首位に立った。菅氏は党内7派閥のうち5派閥を固め、無派閥の議員も大半が菅氏に流れたようだ。総裁選は14日の両院議員総会で投開票が行わるが、菅氏の勝利は動きそうになく、次期首相に菅氏が選ばれる可能性が大きい。
「米大統領選」白人至上主義VS過激左翼 混乱引き起こして再選狙うトランプ氏 選挙の行方大きく左右
米大統領選挙の投票まであと2カ月。再選を狙う共和党トランプ大統領と政権奪回を目指す民主党バイデン候補(オバマ政権副大統領)との攻防戦が険悪な様相を呈してきた。民主党が後押しする「黒人の命は大切」(BLM)運動に対抗してトランプ支持の保守派や極左白人至上主義勢力が動員をかけ、これに一部の極左勢力も介入して衝突事件が発生、死傷者が出る事態が続いている。この間も黒人が警官の暴力的取り締まりによって死亡したり、重傷を負ったりする事件が後を絶たない。トランプ氏は選挙結果を受け入れるかとのメディアの質問に依然、回答を拒否している。米国の民主主義はどこへ行こうとしているのだろうか。
✺神々の源流を歩く✺ 第5回「白鬚神社」
琵琶湖の厳島 渡来人が信仰
春3月、近江の神社をめぐった。琵琶湖周辺は渡来人が開拓したところが多く、珍しい名前の白鬚(しらひげ)神社の由来を知りたくなった。大津駅から湖西線を北上し高島駅で下車。1台あったタクシーに乗って、10分ほどで白鬚神社に着く。白砂青松の向こうに広がる湖面はまぶしい感じだ。湖の中に建つ朱塗りの鳥居は、琵琶湖の厳島と呼ばれ、創建は垂仁天皇25年という伝承を持つ。神社の後ろの小高いところに古墳群があって、いい伝えなどからも相当古そうだ。