「戦後75年」「特攻」について考える 第2回  陸軍特攻と沖縄戦 特攻出撃命じ生き残った司令官ら 

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 途中でレイテ湾への突入をやめた栗田艦隊よりも戦果が上がった神風特別攻撃隊「敷島隊」の予期せぬ「成果」で「特攻」の意味が変わった。「栗田艦隊のレイテ湾突入を支援する」目的の限定的な特攻から全軍的な特攻へとその目的が変容した。

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「戦後75年」「特攻」について考える 第1回 「1億総特攻」への道 志願でなく、強制であり命令だった

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 作家小田実(1932年~2007年)は、「特攻機のゆくえ」(1965年3月1日から4日まで産経新聞に掲載)という文章の中で「私には、まず、彼らが基地を飛び立ってから、どんなふうな行路をとって目的地に達したかが気にかかる。その行路の途中で、いったい、彼らが何を見、何を考えたかーそれがこの20年来(終戦から)、私の心にひっかかってきた」と書いた。その上で「(だから、)特攻機のゆくえを最後まで見届けるリアリスティックな眼を持ち続けたいと願っている」と結論付けている。「特攻隊」については、国に殉じた「英霊」として、その死をロマンチックに美化する考え方がある。一方で「無駄死に」「犬死に」という言葉を投げかける人たちもいる。小田は終戦時13歳の少年だった。だから、特攻隊に行った世代とわずかしか違わない。少し早く生まれていれば、自分も特攻に参加していたとの想像力が十分に働く世代だった。だから特攻隊員の気持ちを「追体験する」ことができた。

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コラム「政治なで斬り」「安倍首相辞任表明」後継レースへ一斉に動き出す 菅氏が出馬宣言へ 8年間を総括し人心一新を 

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 安倍晋三首相はなぜ辞任表明に追い込まれたのか。第一次内閣の時と同様に、森友、加計学園問題や桜を見る会、検事総長人事などが相次ぎ、新型コロナウイルス禍が追い打ちをかけた。晴れの舞台になるはずだった7月の東京五輪は吹っ飛び、コロナ対応を巡り批判が渦巻いた。全世帯に2枚ずつ配布する布マスクも「アベノマスク」と揶揄され、「エイプリルフールか」との声も出た。コロナ禍が持病の悪化をもたらし、展望もあるわけではなく、ついには政権を放り出したというところだろう。一説には海外で憶測されているが、安倍が辞めたのは健康よりも、トランプ米大統領から日米安保条約の廃棄を通告されたからだとの見方もあった。

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「安倍首相辞任表明」批判と課題残し盤石の権勢潰える 後継総裁選びで論議 課題山積に対応できるのは 

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 またも持病による任期途中での突然の辞任だった。7年8カ月の長期政権の末に辞任を表明した安倍晋三首相。連続在職日数の最長記録の更新を続け、一時は「安倍1強」と呼ばれる盤石の権勢を誇った。だが新型コロナウイルスの感染拡大に有効な対策をとれず、批判が噴出。経済、外交の金看板が色あせ、首相自身の体調をもむしばんでいった。

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「米大統領選」民主党副大統領候補に初の黒人女性 4年後有力大統領候補に浮上の可能性も トランプ大統領は郵便投票の拡大阻止に躍起

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 11月3日に迫った米大統領選で政権奪還を目指す民主党は、オンラインで開催された党大会で大統領候補ジョー・バイデン前副大統領、副大統領候補にアジア系の黒人女性カマラ・ハリス上院議員を指名した。一方、共和党は、大統領候補にトランプ大統領を、副大統領候補にペンス副大統領をそれぞれ指名した。バイデン氏が勝利すれば、ハリス氏は黒人、アジア系、女性のいずれでも初の副大統領となる。白人男性が中枢を占める共和党トランプ大統領陣営に挑む。焦りを隠せないトランプ氏は、ハリス氏が昨年の討論会でバイデン氏を非難したことをとり上げるなど、人格攻撃に躍起となっている。

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