第34回 宗像大社
◆古代祭祀の宝庫、海の正倉院
JR鹿児島本線東郷駅から宗像大社前でバスを降りると、すぐ目の前が宗像大社である。祭神は田心姫神(たごりひめ)、湍津姫神(たぎつひめ)、市杵島姫神(いちきしまひめの三女神である。
社殿は海を向いて建てられ、沖ノ島の沖津宮に田心姫神、大島の中津宮に湍津姫神、辺津の宮に市杵島姫神の方向を向いていて、この3社を合わせて宗像大社と呼ばれる。全国の六千近くある宗像神社の総本社でもある。古代から日本と朝鮮を結ぶ「海北道中」(うみのきたのみちのなか)の守護神とされ、古事記、日本書紀も重要視していることがうかがえる。