「政権発足から2カ月」その正体は異論を許さない権力主義的なポピュリスト 「菅氏とは何者か」を考える

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 菅義偉政権発足から2カ月が経過した。加藤勝信官房長官は11月16日の記者会見で、2カ月を迎えた感想を問われ「国民目線で、当たり前のことを当たり前にできるようスピード感を持って取り組んだ」と振り返った。確かに世論調査での支持率は、発足当初は7割を超えるものもあったが、このところ、5割から6割と下がってきた。まだ高支持率が続く。この2カ月で菅政権の正体が少しずつはっきりしてきた。日本学術会議問題を巡る野党の追及に対する答弁は、しどろもどろのひどい内容だった。「たたき上げ」という自負から出てくるのだろうか、強引人事の正当化や、政策のごり押し、身びいきや、報道への圧力、そしてすり替え。政治家としての公平さや民主的手続きなどを全くすっ飛ばして、国民においしいところだけをアピールする姿が浮かび上がった。

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混乱修復を担う新米大統領と旧大統領の冷めない恐怖感  経済秩序の再構築急げ 失われた4年で済むのか

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 トランプ米大統領の経済運営は、国民の支持をつなぎ止めるためのバラマキ財政とゼロ金利政策、対外的にはどう喝と取引に終始した4年間だった。経済政策以前のドタバタ対応の結果、新型コロナウイルス禍も加わって、リーマンショック時を上回る景気後退や財政赤字、また異常な株高の下での所得格差拡大があらわになった。対外的には米中経済関係の対立が激化する一方で、同盟国との間でも負担を巡りぎくしゃくした関係に陥り、世界経済は瀕死の状態が続くのが現状だ。当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領が担うのは、多方面にわたる大混乱の修復の役回りだ。失われた4年間を取り戻すのは容易ではないが、一刻も早く国内経済の正常化と国際協調の再構築に着手してほしい。

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「混迷の米大統領選」バイデン氏への政権引き継ぎ拒否 トランプ大統領への非難強めるメディア 保守系FOXニュースが「造反」

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 米大統領選選で「不正」があったと主張して、共和党候補のトランプ大統領が「法廷闘争」を繰り広げ、勝利を確実にした民主党候補のバイデン前副大統領への政権引き継ぎも拒否し続けている。憲法には各州および連邦議会の当選確認、新議会による承認を経て来年1月20日に政権発足の日程が決まっている。この異常事態が長引くとバイデン氏の当選が無効化され、トランプ氏が取って代わる可能性がある。「民主主義を破壊するのか」とトランプ氏に対するメディアの非難が強まってきた。

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コラム「政治なで斬り」「菅首相がバイデン氏と電話会談」 尖閣に日米安保条約適用で一安心か 日中関係に波風も 対米、対中関係の共存図れるか  

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 菅義偉首相が、米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領と電話会談した。菅氏とバイデン氏は、日米同盟基軸路線の継続と東アジアの安全保障問題で米国の対中抑止力の確保について意見が一致したという。政府関係者によると、特に中国による尖閣諸島での紛争問題で、日米安保条約の適用対象とすることでバイデン氏からの確答を得たことは成果だったとしており、まずは一安心というところらしい。

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✺神々の源流を歩く✺第13回 「出雲の神々ー日御碕神社」 

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素戔嗚尊が姉の天照大神を見下ろす日御碕神社

 島根半島の西北端の岬にある日御碕(ひのみさき)神社を訪れたのは快晴の秋の一日で、目の前に海が開け深い青さが印象的だ。それを背景にした緑に囲まれた朱塗りの建物が、また豪壮に見える。岬の先端にあるためか、社域は起伏があってそれほど広くはないが、そこに14棟もの重要文化財の社殿が並んでいて、ここからの眺望がまたすばらしい。

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