東京新聞は12月8日付社説で、「鶴彬獄死の末にある戦」という見出しで戦前の反戦川柳作家・鶴彬を取り上げた。社説は、鶴の作品と川柳弾圧を主軸に、79年前に日本が米英に宣戦布告し戦争を始めた開戦の日を振り返りながら、現政権による日本学術会議会員候補の任命拒否という足元の事象との関連で論を展開、学問・表現に対する弾圧は戦争への道につながるという歴史の教訓を学ぶことの大切さを訴える異色の論説となっている。
「高検検事長定年」「学術会議任命拒否」「イージス・アショア」「皇位継承」に見る共通点 安倍・菅政権、「すり換え」で国民ごまかし 警備公安出身の警察官僚が主導
戦時中、「大本営」は本当は「撤退」なのに、負けていないという意味を込めてガダルカナル島の戦いで「転進」と発表した。戦後、自衛隊の前身の保安隊時代に「戦車」を、軍隊ではないという意味で「特車」と言い換えていたことがあった。政府にとって都合の悪いことは、言葉の「言い換え」で国民をごまかそうとしたわけである。
「日本学術会議の会員任命拒否」菅首相に批判集中しない根底に官尊民卑の思想 これでよいのか立法府とアカデミアの関係 ようやく出てきた連携の動き
しばらく目にしたことがなかったなあ―。日経新聞の「私の履歴書」欄で11月に連載された小宮山宏三菱総合研究所理事長の記事を読んで、そんな感想を持った。「官尊民卑」という言葉が出てきたからだ。新聞、放送で連日のように報道されている割には、日本学術会議の会員6人の任命を拒否した菅義偉首相に、国民の批判が集中しているようには見えない。そうした現況の根底に、菅首相に限らず官が民より偉いとみる日本社会の根強い伝統がありはしまいか。さらに民になり切れないアカデミアのこれまた長年変わらない現実も…。そんな思いにもかられた。
尖閣海域の中国公船航行が年間300日超 日中外相会談は日本の完敗? 「領土問題」の存在認め交渉せよとの意見も
沖縄県尖閣諸島周辺の海域の安全保障をめぐり、日中間の激しいつばぜり合いが続いている。尖閣諸島については1972年の沖縄返還以来、日本の実効支配が続いているが、超大国化する中国が正面からそれに挑戦してきている形だ。日本の海上保安庁は2016年から沖縄地区を管轄する第11管区海上保安本部の石垣島海上保安部に600人、巡視船12隻による専従部隊を配置して尖閣警備に当たっているが、物量ともに勝る中国海警局の公船に押されフル稼働の苦しい状態。尖閣諸島の領海(12カイリ)の外側にある接続水域(24カイリ)を中国公船が航行するのは今年300日を超え、既に日常化し、領海侵入も10月中旬に尖閣国有化(2012年9月)以降で最長となる連続57時間39分などと頻発している。
「混迷の米大統領選」トランプ氏、深い傷負って撤収へ 「選挙結果」ひっくり返す試み失敗 4年後に再挑戦目指す
バイデン氏は大量の不正投票で勝ったと主張して、大統領選挙の結果をひっくり返そうとするトランプ氏の試みは、失敗に終わろうとしている。バイデン政権が誕生しても正統性は認めないというのだから、この戦闘からは撤収ということかもしれない。トランプ氏は勝てると思って挑んだ闘いだったのか。勝てないとわかっていてもバイデン政権不信を広げさせ、「米国を変える」という政治的執念を誇示して4年後につなげるのが目的だったのか。どちらにしても自らの権力がまかり通ると過信した結果、深い傷を負うことになった。