第45回 古代神道引き継ぐ対馬の赤米神事
天孫族と海神族を結ぶ
対馬には古代神道を引き継いでいる赤米を使った「赤米神事」が千数百年続けられている。対馬の豆酘出身の郷土史家、城田吉六氏の「赤米伝承―対馬豆酘村の民族」によると、赤米の神事は、対馬の多久頭魂神社と鹿児島県の種子島の宝満(ほうまん)神社、それに岡山県総社市の国司(くにし)神社の3カ所で、それが「瀬戸内海を通り、他の文化とともに順次、畿内へと普及したのではないか」としている。