「虚偽報道」が名誉棄損提訴を受けて隠せなくなった米保守系テレビ、FOXニュース。トランプ陣営からの離脱に逃げ込むしかないが、米欧にまたがって多数の保守系メディアを傘下に抱えるメディア王マードック氏の経営への大きな痛手は免れないようだ。トランプ氏へのカルト的支持を盛り上げ、マードック氏には最高の視聴率をプレゼントしてトランプ氏と並ぶ人気者にのし上がったニュース司会者キャスター、タッカー・カールソン氏。突然の解雇で落ちた偶像視されたものの、「再就職」の引く手あまたと報じられている。
「団藤重光元最高裁判事のノート」元最高裁長官の「大阪空港公害訴訟」への介入を暴露 自伝の中でこの〃告発〃を予告 死後も貫かれた「反骨の精神」 その遺訓をどう生かすか
住民側の飛行差し止め請求を退けた1981年の「大阪空港騒音公害訴訟」最高裁大法廷判決。このほど見つかった元最高裁判事、団藤重光氏(1913年11月8日~2012年6月25日)の在職中に書いたとみられるノートにより村上朝一元最高裁長官のこの訴訟への介入の可能性が暴露された。ノートには「この種の介入は怪(け)しからんことだ」と書かれていた。団藤氏が亡くなって11年。40年以上前の「司法の独立」を脅かす事実が明らかになったわけだが、団藤氏の自伝には、この〃告発〃を予告する文言があった。
<米大統領選と報道>「盗まれた選挙」はうそ FOXニュースが「虚偽報道」を続けたと認める 有力パートナー離脱でトランプ氏苦境へ
2020年大統領選で投開票集計機の不正操作によって選挙結果が盗まれたとするトランプ前大統領の主張を広められて、名誉を傷つけられ多大の損害を被ったと集計機メーカー「ドミニオン・ボーティング・サービス」が大手テレビ局FOXニュースを訴えた裁判が和解で決着した。トランプ氏の主張を「明白な虚偽」と認め合ったうえで、FOXが7億8750万ドル(約1055億円)という史上最高の賠償金を支払う。トランプ氏の有力パートナーの実質的敗訴である。同じ訴えを受けて進行中のいくつもの裁判にこの和解モデルが波及して、大統領選で再選を目指すトランプがじわじわ追い詰められることになりそうだ。
日本の医学界はどこまで倫理を高めることができるか 731部隊、ハンセン病、優生保護法など積み重なった負の歴史 4年ぶりの医学界総会に思うこと
第31回日本医学界総会が4月21日東京国際フォーラムで始まり、開会式には天皇・皇后両陛下が出席して、未来の医学、医療への期待などを述べられた(総会は23日まで)。「コロナの時代」を挟んだ4年ぶりの総会とあって、様々な発表が行われるようだが、ここでは総会に合わせて発表された日本医学会創立120周年記念事業『未来への提言』(以下『提言』)に注目したい(『提言』の全文は末尾にPDF文書で掲載)。
「遅すぎないか 日本の少子化・性的少数者対策」 衝撃的な自殺意識調査 性的少数者の若者に深刻な状況
先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に向けて様々な動き、報道が続く。すでに脱炭素化という主要課題で開催国日本の消極的姿勢が伝えられている。少子化・性的少数者対策における日本の遅れはG7サミットで問題にならないだろうか。そうした時期に日本の状況を浮き彫りにする衝撃的ともいえそうな調査結果が公表された。日本財団が4月6日に公表した「第5回自殺意識調査」報告書【new_pr_20230407_02.pdf (nippon-foundation.or.jp)】だ。